1. そもそも「ターゲット」と「ペルソナ」って何?
デザインを考えるときに「誰に届けたいか」を決めることはとても大事です。
このときによく出てくるのが「ターゲット」と「ペルソナ」という言葉。
似ているようで、実は役割が違います。
ターゲット
- おおまかな方向性を示す「ざっくりした相手像」。 例:20〜30代の女性、都内在住、カフェ好き
ターゲットの例
- 年齢:20〜30代
- 性別:女性
- 居住地:首都圏
- 職業:会社員
- 興味・関心:カフェ好き
ペルソナ
ターゲットの中から選んだ「架空の一人の人物像」。
年齢や職業だけでなく、趣味・価値観・休日の過ごし方まで細かく設定します。 例:27歳、都内在住の会社員。休日はカフェ巡りと写真撮影。SNSでスイーツ投稿を楽しむ。
ペルソナの例
- 名前:佐藤彩花(27歳)
- 居住地:東京・中野区
- 職業:広告代理店勤務
- 趣味:カフェ巡り、写真撮影
- 価値観:SNS映えする体験にお金を使う
- よく使うアプリ:Instagram、Pinterest
2. どう違うの?
- ターゲット → 大きな枠を決める(方向性)
- ペルソナ → その枠の中から具体的な一人を想定(細部まで)
イメージするとこんな感じです。
ターゲットは地図でいう「地域」、ペルソナはその地域に住んでいる特定の一人。
項目 | ターゲット | ペルソナ |
---|---|---|
範囲 | 広い(集団) | 狭い(個人) |
詳細度 | おおまか | かなり具体的 |
用途 | 市場規模を把握 | コンテンツや商品の具体化 |
例え | 地図上のエリア | エリア内の1人の住人 |
なぜデザインに必要?
デザインは「誰のために作るか」で選ぶ色・フォント・写真が変わります。
ぼんやり作ると「なんとなく」の見た目になりますが、
ペルソナがあるとブレずに作れるんです。
ペルソナを作る手順
既存サービスの場合
既存商品の場
既にお客様がいる場合は、リアルな顧客情報を活用します。
情報収集の方法
- ユーザーアンケート 購買理由、利用頻度、困っていることなどを質問。
- アクセス解析(Google Analytics など) 年齢層、性別、アクセス経路、人気ページ。
- 顧客データベース 購入履歴、利用サービス、地域など。
- SNSの反応 コメント、ハッシュタグ、レビューなどからインサイトを得る。
新規サービスの場合
- 競合分析 同じ市場やジャンルの商品レビュー、SNSの投稿から、顧客層を推測。
- 市場調査レポート 業界団体や調査会社の公開データをチェック。
- SNS検索 関連キーワードやハッシュタグで投稿を分析。
- 自分が届けたい人像の仮設定 「誰のどんな課題を解決するのか」から逆算して人物像を作成。
💡 新規商品のペルソナは「最初から完璧」を目指さず、販売開始後に実データで更新していくのがコツです。
ペルソナ作成ワークシート
下の項目をメモに書き出してみましょう。
項目 | 内容例 |
---|---|
名前 | 山田花子(仮名) |
年齢 | 27歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 会社員(広告代理店勤務) |
居住地 | 東京都渋谷区 |
趣味 | カフェ巡り、写真撮影 |
休日の過ごし方 | 友人とランチ、SNS投稿 |
よく使うSNS | Instagram、X |
困っていること | おしゃれなカフェ情報がまとまっていない |
欲しいもの | 新しいカフェ情報や写真映えスポット |
サイト訪問の目的 | 行きたいカフェを探す |
まとめ
- ターゲット → 大きな枠
- ペルソナ → その中の具体的な一人
- ペルソナがあるとデザインの方向性がブレない
ターゲットは「大きな枠」、ペルソナは「その中の具体的な一人」。ペルソナを決めると、色や写真、文章のトーンが迷わず統一できます。ターゲットだけで作るのではなく、できる限り、ペルソナまで具体化してからデザインを始める事をお勧めします!
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